人事を目指す人へ。志望動機を作るために、仕事をキチンと知ってみませんか?

人事希望者へ物申す

現在、転職市場では総務をはじめとした管理部門の人気がものすごく高いです。これはどの人材会社の方に聞いても同じように答えてくれます。

企業が転職サイトに求人を掲載しようとすると、リクナビNEXTやマイナビ転職といった有名サイトは4週間の掲載がメインになるのですが、その4週間で何百件といった応募が来ることもあるそうです。すごい人気ですね…

もちろん人事も例外ではありません。特に採用活動が楽しそう、やりがいありそうと言って志望してくるような人が多いですね。

ですが「採用がやりがいがありそうで志望しました」なんて言って簡単に内定をくれるような企業は多くありません。やはり、人事というのがどんな仕事をしているのか、その点をしっかりと理解した上で志望することが必要です。

今回は人事を希望する方に向けて、どんな志望動機を面接で言うべきかヒントを書いていきます。

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人事は想像とは少し違う

人事職を志望する人でよくある志望動機のパターンは以下の通りです。

人と接するのが好き

後輩の指導をしているうちに、現場をサポートすることを仕事にしたいと思った

企業になくてはならない「人」を扱う仕事にやりがいを感じた

ですがこれ、人事に限ったことではないと思いませんか?

どんな職種・業界であっても人と接するし、人事でなくても現場のサポートはできます。人と接して仕事をしている以上、人とかかわらない仕事なんて存在しません。

まずは人事の仕事について少し知識をつけていきましょう。

人事は「人好きの集まり」ではない

人事の仕事は人と話すことが比較的多い職種です。

採用活動はもちろん、労務や人事考課、人財の配置といった業務を進める中で、コミュニケーションは必須です。一人で黙々とやってればいいという仕事はほぼありません。

それに、人事の仕事は人当たりがいい人でないと務まりません。

人事の代表的な業務である採用ですが、この仕事の難しいところは第一印象やたかだか1時間程度話した感触でその人の合否を判断しなければならないということです。

ですが、反対に会社側もその求職者の方から、人事の第一印象や話し方で判断されているんです。

人事が無愛想に上から目線で対応すれば「応募者に対して無礼な企業」というレッテルを貼られてしまいます。もし本当に欲しい人財がそんな理由で辞退してきたとしたら、その担当者は人事失格であると言わざるを得ません。

そんな仕事を続けていると、ひとつ志望者の方には想定外のことが起こります。

人事には「人のことが、人と接することがたまらなく好きだ!」という人が存在しなくなります。つまり、人が好きであるということが採用に関しては大してプラスにも働かないということです。むしろ「こいつ何もわかっていないな…」とネガティブな印象になるかもしれません。

人と常に接しているがゆえに人の嫌な部分にまで触れざるをえない。

面接ではあんなに「御社が第一志望です!」なんて言っていたのに、いざ内定を出してみれば辞退される。

夢を希望を持って入社してくれた社員が、「もうダメです…」なんて言いながら退職していく姿を目にする…。

こんなことが続いている中で、人が好きである必要はありません。むしろ、少し冷めた目で、ビジネスと割り切れるくらいの心持ちが必要になります。

人事のやりがいは感謝でも人の成長でもない

そして、「人」をキーワードにする人が言いがちなことに「感謝されるのがやりがい」「誰かのサポートをするのがやりがい」というのがあります。「後輩を指導して、成長を見ていくのがやりがいだった。だから人事を志望した」という人もいます。

うん、なるほど…確かにそういったイメージがあることは否定できません。

ですが、

仕事に見返りを求める人は、絶対に人事を選ばないようにしましょう!

あなたが営業職だったとしましょう。採用した新卒社員が営業の部署に配属される際、あなたは人事に感謝をしますか?

あなたが新人だったとしましょう。配属前に新入社員研修を担当してくれた人事に感謝しますか?

答えは「NO」ではありませんか?新入社員がそれぞれ部署に配属されるのは当然のことです。ビジネスマナーを教えてくれた人事よりも、実際の仕事を教えてくれる現場の先輩の方がより身近で、感謝できる存在だと思いませんか?

人事の仕事は、現場にとってそこにあって当たり前のものを作っています。実際に現場で働いている人にとっては4月になれば新人が入ってきて当たり前、社会保険に加入していて当たり前ですよね。

他人からの感謝なんて、与えられるものをあてにしていると長続きしません。どれだけ自己満足に浸れるかがポイントになってきます。

「去年よりも優秀な学生を採用できた」

「新入社員研修がスムーズに終わった」

「新しい人事考課の制度を考えついた」

ささやかなことかもしれませんが、自分でモチベーションを見つけ、それを達成して密かに悦に浸る、ぐらいじゃないとダメになってしまいます。

人事として会社に価値を提供する3つのポイント

そんな現実を知っていると、「人が好きで〜」「後輩の指導をしているうちに〜」という志望動機が間違いであることに気付けると思います。それを人事に求めているのであれば現職に留まっている方がよっぽど希望が叶いますからね。

もう一つは、「管理部門 = 楽」というイメージで就職活動している方ですね。仕事内容に対した興味はなく、ただ「楽したい」と思っているとそういった浅い志望理由になりがちです。

では、どんなことが人事のやりがいなのか、どんな志望動機であれば採用されるのでしょうか?

3つのポイントを挙げてみました。

①採用活動は会社の運命を担う

人事の代表的な仕事である採用業務で考えてみましょう。

採用は大きく分けて3通りの方法があります。

  1. 求人サイトを使用する
  2. 人材紹介を使用する
  3. 自社独自の採用方法で行う

人事は、採用計画そのものを立案し、実行することができます。どんな方法で採用活動をするのか、何人採用するのか、未経験か経験者かどの層を狙っていくのか…?

当然、そこに根拠は必要になりますが、根拠さえあれば自分の好きなように採用活動ができます。

企業に不可欠な「人」をどうやって獲得するのか、それを決めて実際に運用できるというのは人事職にしかないやりがいだと思います。

それを上の人間に納得してもらうためにはそれなりに根拠が必要です。今の就職市場の動きや、企業の現状を見てどんな人財が必要なのか…などなど。

その根拠を組み立てることも含めて、「人」という視点で企業を動かすという大きなやりがいがあるように感じませんか?

②モチベーションを維持する仕組みを構築する

研修や人事考課も人事の仕事の中で重要な業務だったりします。

でも、研修と聞くと大概の社員は嫌そうな顔をしますよね(笑)

ですが、この研修を疎かにしていると社員の成長がピタッと止まってしまいます。そして、ひいては企業そのものの価値すらも…。

研修という普段とは違う時間を過ごし、他部署や他社の人に触れることで、実はこれまでになかった気付きを得られたり、仕事のモチベーションやアイデアが湧いてくることもあります。社員の成長を促すために、常に新鮮な意識を社員に持たせるために研修は必要なものなんですね。

加えて、社員のモチベーションを維持するためには人事考課も欠かせません。

自分の頑張りがいかに正当に評価されているか、そして頑張っていない、成績を残していない人が不自然に評価されていないか。

年功序列なのか、実力主義なのか、その企業として体質が考課制度にもきちんと表れているか…。

特に若手社員に対しては、その会社で働き続けるというモチベーションを与える大きなきっかけになります。考課が給与や賞与に直結しているのであればなおさらです。

あなたの企画した研修や人事考課が社員のやる気を生み出し、やる気に満ちた社員の頑張りが会社の成長を促進させる…最高なことじゃないですか!

③決してマイナスを生み出さない

価値提供とは少し違うかもしれませんが…。

人事をはじめとした管理部門は、直接会社に利益をもたらすわけではありません。ですが、そのわりには、業務を遂行するためには結構なコストがかかります。

採用活動や研修だってそうです。リクナビ、マイナビといった就職サイトを使用するのにも費用はかかりますし、面接をするのにも会場費や交通費などなど…結構馬鹿になりません(笑)

会社として必要なことをやってはいるのですが、その効果が測定しにくいということもあります。その人を採用したことがコストに見合ったかどうかなんてその場ではわかりませんからね。いくら履歴書や面接は優秀でも、実際に現場に入ればそうでないケースなんて多くありますから。

なので、とにかく大切なのは「マイナスを生む部署にならない」ことです。

「当初計画した人数を採用できませんでした…」となってはいけません。確保するために死に物狂いで仕事をします。

そうならないために必死で市場を知り、人材会社の営業などから話を聞き、計画を練ります。

そんな計画を完遂できたという達成感やら安堵やら、なんだかよくわからない気持ちをやりがいにしながら仕事をしていくんです。

結構泥臭くて、やりがいも薄い仕事だと思いませんか?(笑)

さいごに

「人と接するのが好き」

「感謝されるのがやりがい」

人事職を目指すのであれば、「人との接触」がやりがいやモチベーションにならないということを少なからず知っておく必要があります。

感謝されることも少なく、大きなプレッシャーを抱えながら仕事に臨む必要があります。

でも、採用や研修といった人財に関する業務、人事考課、社内制度の立案といったものは、企業の経営そのものに関わることができるチャンスでもあるんです。

周囲から直接感謝されることはない、でも企業の経営に自分が携わっているという自負がモチベーションになります。

企業が売上を上げて、成長させるための基盤を作っているのが人事という仕事なんですよね。「人が好きだから」ではなく「人を使ってこんなことをしたら会社が成長できると思う」なんて考え方ができる人が向いているのではないかと思います。

そんな視点で志望動機を作ってみてはいかがでしょうか?

「人と接するのが大好き!」とか言ってくる志望者が一人でも多く減りますように(笑)

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